Asia X よりレポート提供
インドネシア・ロンボク島 編

天衣無縫のアイランド 「ロンボクの休日」

ありのままの素朴な姿が何とも愛おしいロンボク島。
白砂のビーチ、タクシー代わりの馬に引かれて乗るチドモ、子供達のあどけない笑顔、手つかずの自然が溢れている。シンガポールから直行のフライトでわずか2時間少々でたどり着ける便利さが信じられないほど。シンガポールにいる間に一度は訪れたいデスティネーションだ。昨年、ロンボク中部で新国際空港の建設の認可がおりた。現在の建設予定地には、未だ美しい穀倉地帯が広がっている。ロンボクへ早々に出掛けることをお勧めしたいのは言うまでもない。

ロンボクは20年前のバリ島だ、田舎でしょ?とガイドが笑う。とはいえ、20年後にバリ島のようになることを彼が期待している訳ではないことは容易にわかる。バリ島から35キロという近距離にありながら、その言語や文化、宗教、植生は、大きく異なるからだ。250万人ともいわれるロンボクの住民の80%はイスラム教のササック族が占める。残りの20%はバリ島からのヒンドゥー教徒、仏教徒の華僑からなる。観光に携わる人口もまださほど多くはなく、島の人々の大半は昔ながらの農業や漁業に携わりながら、伝統文化を守ってきた。ウォーレス線がバリ島とロンボク島の間を走るため、海中生物までも様相が異なるという。近年、観光開発が進んで来ているとはいえ、あくまでもロンボクのペース。ここでは自然と共存する彼らの懐でのんびり過ごそう。

ロンボクでの時間の過ごし方

体内時計を頼りにのんびり一日を過ごす贅沢を楽しもう。スパを利用しながらホテルでゆったりもいいし、日帰りの現地ツアーに参加したり、ドライバーとガイドを雇ってササック族の文化や人々を訪ねて島内を廻るのもいいだろう。

気ままに自然と戯れる

海へ


ロンボク島のビーチと珊瑚礁に囲まれた海はことのほか美しい。この海を楽しまずしてロンボクは語れないと言っても過言ではない。
白砂のビーチが格別に美しいロンボク島の西北に浮かぶ3つの島「ギリ・トラワンガン」「ギリ・メノー」「ギリ・アイル」にでかけてシュノーケリング、野趣あふれるビーチ、バーベキューなどを楽しむこともできる。透明度の高い海は、浅瀬でも色とりどりの魚がたくさん泳ぎ、ソフトコーラルにミノカサゴが戯れる様も間近で見れたりする。また、ギリ三島の周辺、ロンボク島東部、北西部には、ホオジロザメ、マンタなどの大物に出会えるダイビングスポットもある。日本からのサーファーも多く訪れ、世界的に知られるサーフスポットのあるクタにでかけるのも一興だ。
クタビーチの砂は、星の砂ではないが、一粒一粒が丸い玉のようになっている。

山へ

インドネシアで3番目に高い霊峰、リンジャニ山(3,726m)へトレッキングに出掛けてみよう。山麓にはテテバトゥやスラナディなどの高原避暑地がある。ふもとに近いナルマダにはナルマダ離宮(かつてのバリの王様が造った)があり、名水が湧くのでも有名だ。2泊3日から3泊4日かけて頂上を目指せば、珍しい高山植物、火口にあるセガラアナック湖やロンボクを見渡す絶景に出会える。リラックスしながら火口や山麓の温泉を訪ねるゆるやかなコースもあるので、旅行会社に問い合わせてみよう。最新のテントや機材を持ってガイドやポーターが付き添い、食事やテントの準備はお任せというのがスタイルだ。

伝統文化に触れる 人に出会う

気ままに車を走らせながら、一日もあればササック族の生活様式や、伝統工芸の制作風景を実際に目にすることができる。
南部にあるササック様式の村は、ありのままに生活するさまを外部からの観光客に解放しており、ガイドと共に廻ることができる。

カメラを向けると嬉しそうに笑う子供達にも会える。スカララという染織物の村では、古くからの伝統に基づいて未婚の女性のみが機を織るソンケットの織物の実演を見ることが出来る。その他、プヌジャというロンボク焼きの村もある。素朴な田園風景を楽しみながら、その村々を訪ねてみるのも良いだろう。首都マタラム近くのアムペランは、オランダ植民地時代の風情で知られるが、ロンボク・ムティアラ(真珠)も必見。淡水、海水パールの両方があるが、狙い目は、ロンボク特有のシャンペンイエローの南洋真珠で、比較的大きめの物でも手の届く値段なのでお勧め。

ロンボクチリを召し上がれ

典型的なロンボク料理は、チリペースト、タマリンド、ニンニクを混ぜ合わせたソースをたっぷり塗った魚やチキンのグリル、茹でたカンコンとモヤシにトマトとチリを合えたソースを添えてチリとドライココナッツをまぶしたサラダ、そしてご飯、といったところ。ロンボク=唐辛子ということからも分かるように、ササック族の人々は、インドネシアの中でもとくにチリ好きのようだ。辛党には試す価値有り。モスリムの慣習に従って、右手で食べるのが通常だが、ローカルのレストランでも大抵フォークとスプーンの用意はある。

ササック・ウエディングに遭遇する醍醐味

乾季の頃(5月〜11月)、農閑期にもなれば村はにわかに忙しくなる。伝統的なササック族のウエディングシーズンに入るからだ。この時期の日曜日の午後にロンボク南部を通りかかれば、結婚式のクライマックスである行列(ニョンコラン) に出会えるかもしれない。

ササック族の結婚の風習としては、伝統的に略奪婚。好きになった女性を男性が盗み、自宅に匿う。以前は女性に結婚相手の選択権は与えられなかった。盗まれた女性(花嫁)の権利としては結納金を男性側にいかに高く払わせるかということのみ。男性が女性を盗んだ後は、村長同士の話し合いになり、男性側の村長が女性側の村長宅を訪ねその旨を
伝え、結婚式の日取りなどを決める。男性側のモスクで結婚式を挙げた後、村長や男衆が女性の両親が納得するまで結納金の額を話し合う。

結納金が決まるまで何日も花嫁は実家に戻れず、双方合意に至ったところで、男性は花婿、女性は花嫁として、女性側の実家の村へ行列しながら公に結婚のアナウンスを行うのだそう。
また、新婦側の実家も二人を受け入れるべく、行列を組んで待ち受ける。( 無論、現在では、女性の両親に結婚の許可を得てから、形式だけ従うケースがほとんど。念のため)

双方とも正装し、親族や友人が特別なイカットやソンケットを纏って行列に参加する。沿道に詰める人々も粧しこんで見物するので、ちょっとしたお祭りとなる。歓迎やお祝いに欠かせないロンボクのガムラン、グンラン・ブレを従えてとてもにぎやかだ。大太鼓の演奏等も一見の価値が有る。

ロンボク島のホテル

ロンボクの宿泊エリアは、大きく4つに分かれており、スンギギ、ギリ3島、クタ、マタラムにある。何かとアクセスが便利なスンギギは、観光客が出掛けるバーやレストラン、ショッピングエリアが揃っている。また、ビーチが美しいギリ3島のホテルは、海水まじりのシャワーしかないホテルがほとんどなので確認が必要だ。バカンスのスタイルによって、ホテル選びはロンボク滞在のキーになりそうだ。

最上級のリゾートで自分にご褒美 ザ・オベロイ@タンジュン

ギリ3島の向かい側にあり、ヤシの林にかこまれたエクスクルーシブなホテル。広めのプール、中庭がついたプールビラは、一日そこで過ごす贅沢を存分に楽しめる。内装も落ち着いた色調でトロピカルシック、板張りのフロアに高い天井、天蓋のついたベッドも高めなので、シービューのあるお部屋なら海を眺めながら寝転ぶこともできる。美しいガーデンに面したパビリオンのお部屋も、同様の内装で統一され、広いテラスのついたゆったりとしたつくり。スパもバンヤンツリーによるマネジメントで間違いのないトリートメントを約束してくれる。ギリ島へのツアー、サンセットクルーズなど、ホテルがアレンジできるアクテビティーも豊富。一度は泊まってみたいと唸るホテル。

オールラウウンドがうれしい ホリデーリゾート@スンギギ


ロンボク島で最大級の敷地をもち、カップルやファミリー、また大人数の企業イベントまで対応できる。
全部屋に広めのバスタブがついている。部屋はシンプルかつホスピタリティー溢れるセッティング。ベッドの上には土地の花々でメッセージが象られ、ビーチバンガロータイプのお部屋にはオープンエアのバスルームがあり、ハネムーンにも人気。また、託児施設や、ウミガメの卵を孵化させて海に放つプログラム等もあり、家族にも喜ばれそうだ。ロビーに隣接した棟にあるオーシャンビューの部屋の他、道を挟んだ敷地には、2ベッドルームのアパートメント式のものもある。これらの部屋は、キッチンなどの設備も備えており、長期滞在にも対応している。 ビーチを望むスパで波の音をききながらのトリートメントがお勧め。

シンプルな贅沢に存分に浸る ザ・クンチ@スンギギ


ロンボク島ではまだ珍しい上質のブティックホテル。
去年オープンしたばかりで、部屋の白と自然のチーク材をそのまま生かしたやさしい色合いがロンボクの雰囲気にマッチしつつも、バスルームなどモダンな設備を備えている。
正面にはスンギギビーチがあり、どこ出掛けるにも都合のよい格好のロケーションにある。ゲストの静寂を尊重する為に、テレビはないが、アメリカ人がオーナーというだけあって、バリ在住の欧米の芸術家達の作品が、うまく取り入れられ、モダンなイメージにセンスよくまとめられている。夕日を見ながらディナーを楽しめるレストランも素敵。又、山手に2ベッドルームのプール付きヴィラもある。

ファミリーでもカップルでも胸躍るバカンスを プールビラクラブ@スンギギ

スンギギビーチホテルの敷地の一角に、よりプライベートに地中海風バカンスを楽しめるプールビラクラブがある。16の2階建てのヴィラからなり、それぞれのテラスが直接流れるプールへと繋がっている。
明るいカナリアイエローの内装にシックでモダンな家具やリネンが配置され、1階にはダイニング、リビングエリアがあり、AVシステムも完備。テラスには、プライベートジャクジーもある。2階のマスターベッドルームも広々としており、こちらのテラスでは、満天の星の下プライベートディナーのセットアップもできる。各階にクイーンサイズのソファベッドがあるので、家族での滞在にも十分対応できる。スンギギビーチホテルの施設は全て共有されているので、マンダラスパや、キッズクラブ、レストランなどにもアクセスでき、幅広いバラエティーが楽しめるのも魅力だ。

(取材:西行シノワ)








BACK


   
ササック・ウエディング
   
馬車
   
ロンボク島のビーチ
   
伝統文化
   
ロンボク料理
   
ロンボク料理
   
ササック・ウエディング
   
ササック・ウエディング
   
ザ・オベロイ
   
ザ・オベロイ
   
ホリデーリゾート
   
ホリデーリゾート
   
ホリデーリゾート
   
ザ・クンチ
   
プールビラクラブ
   
プールビラクラブ