シンガポール在住の鈴木ファミリー様より
ボロブドゥール+バリ 編 [ 2006年4月 ]

昨年末に訪れたアンコールワットと並んで、もう一つの世界遺産の遺跡、ボロブドゥールも以前から訪れたかった場所です。トリップスさんのホームページにあったボロブドゥール遺跡&バリ島ツアーが、以前から気になっていて、虎視眈々と行く機会を窺っていました。そして4月初め、妻の両親の来星と子供の春休みのタイミングを使い、ようやくこの旅行が実現しました。

ボロブドゥールは遺跡内のマノハラホテルに1泊、そしてバリ島は少し欲張ってインターコンチネンタルホテルに3泊です。私と妻、娘4人(10歳、7歳、2歳、1歳)、妻の両親の、総勢8人での旅行です。

1.ジョグジャカルタ、プランバナン遺跡

朝7時台のガルーダに乗ってジャカルタへ。ガルーダは普段乗りませんが、機内は予想以上に快適で、食事もとても美味しかったです。私は1歳の末っ子を膝の上で寝かせ、朝食もそこそこに家族6人分の入国カードに記入していると、程なく左手にジャカルタの街が見えてきました。
 ジャカルタでは入国後、荷物を一度ピックアップして、国内線ターミナルで再度チェックインする必要がありました。しかし8人もいると、これは大ごとです。ビザは8人分、空港税は7人分。そして8人の荷物は、スーツケース4つ、手荷物(ぬいぐるみ等含む)10個程度、ベビーカー2台。そして1歳2歳の子も、寝てしまうと実は極めて重い「荷物」! 国内線ターミナルまでの移動が思いやられましたが、空港のスタッフが案内してくれて助かりました。

国内線ターミナルのフードコーナーに結構くつろげるスペースがあり、次のジョグジャカルタ行きの便まで2時間半ほど休憩。ここの「Roti Boy」の焼きたてのパンは絶品でした。これまで食べた中で一番美味しいパンかもしれません。お勧めです。

昼過ぎにジョグジャカルタ空港に到着。お迎えのワゴン車に、我が家8人とガイドさん・運転手がちょうど収まり、貸し切り状態になりました。既にお昼の時間でしたが、しばらくすると雨が降りそうな雲行きだったので、まずはプランバナン遺跡の観光を先行。道の途中でガイドさんが日本語で、人口の25%は学生とか、ジョグ・ジャカルタではなくジョグジャ・カルタが正しいとか、いろいろ説明してくれました。インドネシアは初めての両親は、日本やシンガポールとの街並みの違いに目を丸くし、日本の戦前か戦後かくらいの生活かしらなどなど、話題が絶えません。

プランバナンはヒンドゥー教の寺院で、綺麗に整備された広い公園地区(ただし物売りが多い)の中に、現在16の寺院が修復されて立ち並んでおり、その中心にあるシヴァ神殿、両脇のブラフマ神殿、ヴィシュヌ神殿を観光しました。神殿の階段は結構な段差がありましたが、1歳の末っ子までそろって全員が登りました。シヴァ神殿は四方に、お参りすると頭が良くなる神様、顔が綺麗になる神様、お金が儲かる神様など、それぞれ別の神様があり、順にお参りしました。また神殿の回廊で、ラーマーヤナの物語が精巧に刻まれたレリーフも観光しました。

その後、近くで遅めの昼食。レストランの中は中華風の相当派手な装飾で、壁には歴代のジャワのスルタンの肖像画が掛けられ、圧倒されました。しかし食事はインドネシア風中華で、とても美味しく食べやすい料理でした。インドネシア料理が初めての両親も喜んでいました。時間が遅かったので、お客は私達のみでしたが、食事中にワヤン・クリッ(影絵芝居)を上演してくれました。2歳の三女は芝居にじっと見入っていた一方、7歳の次女はスクリーンの裏の仕組みを熱心に観察し、1歳の末っ子は怖がって泣きわめき、10歳の長女は芝居を見ながらもひたすら食事に夢中、などなど、いつものとおり動物園状態の子供たちです。

2.ボロブドゥール遺跡

ジョグジャから1時間ほど西に向かい、ボロブドゥール遺跡へ。チェックインしたマノハラホテルは、十分に手入れが行き届いた、広大な遺跡公園地区の中にありました。建物も施設も、簡素ながらとても清潔で上品なところです。夕食はインドネシア風でしたが、味のレベルは十分で、小さい子供でも大部分のメニューを食べることができました。翌朝はボロブドゥール遺跡に登って日の出を拝みます。寝る前に雨が降って天気が心配でしたが、実は夜に雨が降ると、翌朝の日の出はバッチリなんだそうです。

翌朝4時45分にロビーに集合したのは、妻と小さい子供を除く5人(妻と子供は朝食後に別途行きました)。天気はバッチリ。雨に濡れた足場を踏みしめながら、巨大な遺跡の階段を一気に頂上まで登ります。頂上に着いた時は未だ真っ暗でしたが、ほどなく山々の稜線が見え始め、空が一気に明るくなり、雲の色が鮮やかな赤に変わってきます。眼下を見渡すと、周囲には樹海がはるか彼方まで広がり、家の明かりがあちこちに点在し、そして朝もやが一面に立ちこめて、何とも幻想的な、水墨画のような景色が広がっています。朝の空気は澄んで涼しく、とても気持ちの良い日の出を拝むことができました。

昨日のプランバナンと異なり、ここは仏教の遺跡で、世界7大遺跡(ピラミッド、ピサの斜塔、タージマハール、万里の長城、アンコールワット、ボロブドゥール、マヤ遺跡)の一つとのこと。遺跡は7段から成っていて、上の段に行くほど、煩悩を克服して悟りを開いた境地を示しているのだそうです。遺跡の上部には、ストゥーパと呼ばれる釣鐘型の構造物が72個あり、それぞれの中に仏像が安置されています。ストゥーパに空いた穴の形も、悟りの段階によって、微妙に異なっています。

日の出の後、ストゥーパ、中の仏像、そして回廊のレリーフを見て回りました。仏陀(ゴータマ・シッダールタ)の誕生及び生涯を描いたレリーフでは、ガイドさんが日本語で丁寧に物語を説明してくれました。また別の場所には、「善」と「悪」を示したレリーフがあり、「善」の方にはマッサージで快感にひたっている人や、子供2人だけで家庭にお金が貯まっている様子。一方「悪」の方には、乞食、麻薬を吸う人、そして子だくさんでお金に苦しんでいる家庭。我が家は一体。。。。

遺跡を降り、歩いてホテルまで戻る途中、朝早くから遺跡の周辺を掃除したり、草むしりしたりする方々が大勢いました。だからこの遺跡は、綺麗で良好な状態で保たれているのですね。

3.再度ジョグジャカルタ

2日目の午前は休息した後、マノハラホテルをチェックアウトし、再度ジョグジャカルタへ。まず王宮を観光し、副大統領にもなられた先代のジャワのスルタンの展示などを見学。その後の昼食は、インドネシア料理のバイキングで、ここも美味でした。

午後はショッピングタイム。ガイドさんからは、ジョグジャは銀細工の本場(ちなみにバリは木彫りの本場とのこと)だし、また学生の街だから物価もバリやジャカルタに比べて相当安いとのお話し。このため、銀細工工場、バティック工場、そして美術館で、しっかり製作工程まで見学した上で、お土産をたくさん購入させていただきました。

バリに向かうフライトが夜20時と遅かったので、夕日の見える丘に連れて行ってもらい、簡単な夕食を食べることに。残念ながら日の入りは雲に隠れて見えませんでしたが、ジョグジャカルタを十分に堪能した一日でした。

4.バリ島、インターコンチネンタルホテル


5年前、私と妻と長女次女はヌサドゥアに行ったことがあったため、今回はジンバランに泊まることにしていました。最後までリッツとインターコンチで迷いましたが、インターコンチにして十分正解でした。別に、実際にリッツを見て比較した訳ではありませんが、インターコンチが実に素晴らしかったということです。

時差の関係で、チェックインしたのは夜の23時頃でしたが、まずホテルの規模と雰囲気にびっくり。そして部屋の内装、設備にまたびっくり。ラッキーだったのは、部屋のすぐ前に24時間のコンシェルジュコーナーがあり、飲み物、軽食、新聞(日経、朝日も!)はフリー、各種予約や相談も至極便利だったことです。一部屋はおじいちゃん・おばあちゃん・長女・次女、もう一方は私・妻・三女・四女と部屋割りし、2部屋をコネクティングで利用しました。ホテルの快適さに、朝早くから夜遅くまでの観光で疲れきっていた8人も、一気にパワーアップして元気になり、夜遅くまで大人は酒盛り、子供は興奮して部屋の中を暴れていたのでした。

3日目の朝起きて、外を眺めてまたびっくり。広い敷地、綺麗な庭と海。朝食のビュッフェもとても充実しています。私は、ジョグジャカルタやボロブドゥールでは日本食にありつけなかったので、ここのビュッフェでは専ら日本食(ご飯、味噌汁、納豆、魚照り焼き、筑前煮、ひじき煮付け、蕎麦)ばかり食べてしまいました。

この日は、ホテルの広い敷地に点在する数多くのプールで心行くまで泳ぎ、すぐ目の前のビーチで砂や波と戯れ、疲れたらプールサイドで休憩し、気が向いたらマッサージを受け、腹が減ったらプールサイドのレストランでお昼を食べ。。。。 と、慌しい昨日とは打って変わって、まさに何もしないでのんびり過ごす、リゾートの王道とも言うような一日を過ごしました。また、夜はホテルの日本食レストランでしたが、照明を落とした寿司バーで、家族連れがごちゃごちゃ定食を食べるという、何とも不思議な取り合わせになり、これもまた一興でした。

5.バリ島、観光ツアー


4日目。朝食後、妻とその両親は1時間半ほどホテルの近くのジェンガラ焼きのお店に買出し。子供4人を預かった私は、まず上の2人をホテル内のキッズクラブのハンディクラフト講習に預け、下の2人を連れてホテルの敷地内を探検です。1時間ほどしてキッズクラブに子供を迎えに行くと、バリでよく見かけるお供え物や飾り物を作っていて、連れて帰ろうとしてもなかなか止めようとせず、とても楽しそうにしていました。ここにはベビーシッターも20名くらいいて、一人一人のプロフィールが写真つきのパンフレットで紹介されています。子連れにはありがたいサービスです。

そして、ホテルでチャーターした車で観光ツアーに。この車のガイドさんは、日本語でジョークを連発するほど日本語が達者で、楽しいツアーになりました。まず雑貨屋に寄って、木彫り細工、バリコーヒー、その他雑貨の買い物をした後、テガラランのライステラスを訪れました。谷間の斜面に水田の階段が美しい曲線を描いていて、本当に絵画のようです。また良く観察すると、上の段から下の段に向けた水路がきちんと整備され、優れた灌漑システムになっていることが分かります。日本にも棚田はありますが、バリのライステラスはなぜここまで美しく芸術的に見えるのでしょうか。良い目の保養になりました。その後、近くのレストランで昼食。やはり谷とライステラスを見下ろせるような位置に座敷があり、自然に囲まれた雰囲気がgoodでした。ここはナシゴレンのようなローカルフードのみならず、パスタや中華なども楽しめました。

午後は、ウブドの町の散策です。日本から来た両親は、バリ島をどこまで走っても、道沿いの伝統工芸の村落や、古くからの寺院、祭礼等が途切れないことにいたく感激し、さすがバリは宗教と芸術の島だと納得した様子でした。モンキーフォレスト、美術館もちょっと見物。

その後、夕方にかけてタナロット寺院に移動しました。寺院の入り口には、数多くの露天や屋台が立ち並び、現地の人たちでごった返していて、まるで浅草かどこかの縁日のような賑わいです。妻は来る前からタナロット寺院に神秘的な雰囲気のイメージを抱いていたようで、来てみてちょっと意外だったようです。ベビーカーを担いで階段を降り、波が打ち寄せる海岸近くまで来て、ようやく寺院そのものが見えました。寺院は、海岸線から10〜20m程沖にある小さな山のような島のてっぺんにあり、関係者以外は入れない様子です。観光客は海岸線や高台に大勢集まって、わいわい楽しんでいる様子でした。

夕食は、ガイドさんからホテル近くの海岸の屋台に案内されましたが、小さい子供もいることから、ホテルに戻ってゆっくり食べることにしました。相変わらず、ホテルのプールサイドの食事は美味しいです。音楽を聴きながら、また夜が更けていきました。

6.帰国

さてあっと言う間に最終日。しかし荷造りだけではつまらないので、朝食後早速プールに入る用意をし、ホテル出発前1時間まで最後のプールを楽しみました。その後、速攻で荷造りをして、何とかお昼の出発にはギリギリ間に合いました。デンパサール14時半のフライトで、シンガポール着は17時。まだまだ明るい、もう一本遅いフライトにすれば良かった、と思ってしまいました。今回バリのホテルに3泊しましたが、チェックインが夜遅くになり、また最終日も慌しかったため、バリのホテルの時間が相対的に短く感じられ、もう一泊くらいしたいなあというのが正直な感想です。

とは言っても、今回の旅行は、日本から来てくれた両親も大満足で、また2歳、1歳の小さい子供もさほど手がかからずに楽しむことができ、とても思い出に残る良い旅行でした。訪問先も充実しており、ボロブドゥール等の遺跡の保存状況の良さは印象的でした。そしてさすが世界一流のリゾートであるバリは、ホテルも観光も大満足です。バリ島はまだまだ奥が深そうなので、機会があったらまた訪れたいと思いました。

以上

 

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