シンガポール在住のC様より
ブルネイダルサラームで……国王陛下に……会った 編

2008年8月1日
シンガポールからロイヤルブルネイ航空にて2時間で初めてのブルネイに。産油国で国王が世界有数のお金持ちで所得税や医療費が無料……という不思議な国。まず飛行機離陸の時、コーランが流れたのが既に異文化を感じさせてくれた。到着後、マレー語とアラビア文字がメインの看板を見たり、アルコールの有無を聞かれたりすると、ここはイスラムの厳しい国なのだなと実感する。

7月15日が国王陛下の62歳のお誕生日だったということで、機内誌も、街もお祝いムードに満ち溢れる中、かつては王族専用だった「The Empire Hotel And Country Club」へ到着。
南シナ海に面して建つゴージャスなリゾートホテルとして名高い。確かに大理石と金で飾られた7階までの吹き抜けのエントランスロビーには驚くばかり。さまざまな施設やゴルフカートでないと移動できない広大な敷地……全てが桁違いだった。土曜日には国王お誕生日を祝う花火が上がり、近隣からも多くの家族連れが来たようでホテルは賑わった。

等価であるシンガポールドルで買い物をするとお釣りにブルネイドルを貰う。現国王の肖像が描かれている。空港でもホテルロビーでも必ず国王・王妃両陛下の写真を見かけた。国民に慕われている、世界指折りのお金持ちのスルタン……どんな人なのだろう?

日曜日、市内観光。日本人の若い女性ガイドさんに案内してもらう。マーケットはシンガポールと変わらないがもっと素朴な感じで貨幣が等価なのに物価はあきらかに安かった。食べ物も似たような感じだけれど、ブルネイクレープが独自のお菓子らしい。

水上集落は警察・消防・モスクも近隣に揃った快適な町だった。どの家にも電気はもちろん、クーラーや電子レンジも完備どころかパラボラアンテナがあり、プロパンガスも。我が家と同じガスボンベが3分の1の値段なのはさすが産油国。オールドモスクは残念ながら改装中だったことと、お祈りの時間で内部は見ることができず、また誕生日祝賀カートレースがあるということで車両規制になりそうで早々に立ち去ることに。

午後は王宮博物館で現国王の経歴、戴冠式、即位25年の記念式典の様子を知ることが出来た。ただの大金持ちだけではなく、実業家としての高い才能をお持ちのようで、見た目も結構カッコイイので、ちょっとファンになりそう。王妃様がお召しになったダイヤの付いた式服にもうっとりし、シャンデリアが一基1億円以上と聞き目が回りそうになりながら模型を眺めた。

そんな余韻に浸りながら王宮の正門前へ。この奥に王宮がある。1年に一回だけ、ラマダン明けのハリラヤに訪れると王族に会えるけど、男女別なので私はカッコイイ国王陛下にお会いしたいけどムリなのねーと写真を撮っていたら、物々しい雰囲気になり警備の方が何やら合図をしてくれる。
ちょっと待っていると、青いパトライトが点灯し、目の前の道路が封鎖された。向かって左側のゲートが開くという事は王族がお出かけになるらしい。
運転手さんが「先頭の白バイ隊が黒い革ジャンだったらスルタンだ」と教えてくれる。そして……出てきたのは黒い革ジャンのバイク。国王陛下のお出ましだ!

バイクの後ろから黒いベンツを「自ら」運転している国王陛下!
「きゃぁ〜おうさまぁ〜!」と聞こえるはずも無いのに掛け声をかけると、なんとハンドルの手を離し、こちらに向かってゆっくり手をあげて下さった!助手席の王妃様も手を振ってくださった!そのあとには皇太子殿下や王女様たちを乗せた車が続き、あっという間に市内の方向へ消えていった。おそらくカートレースをご覧になるのだろう。てきぱきと道路封鎖は解かれ、何事も無かったかのように王宮前は元通りに。

その後、感動醒めやらぬまま、ニューモスクに。ここは現国王即位25周年を記念して作られ29代目ということで階段やキューポラの数も29にしているそうだ。王族専用のモスクへの上り口を見学すると、写真が飾ってあった。さっき見たのと同じナンバープレートのついていない黒いベンツの運転席から降り立った場面の写真だった。やはり、私たちに手を振って下さったのは、紛れも無く国王陛下でいらっしゃったのだと実感し感動のまま市内観光を終え、帰路についたのだった。ガイドさんに国王陛下の切手を貰い、機内誌に王宮博物館で見た写真が載っていることを再確認しながら帰宅。

帰ったあと、ごく最近のご発言に省エネ、食物自給率を上げることなどの提唱があったと知りお金持ち、ハンサムだけでなく優れた事業家、政治家であることがわかり、ますますファンになってしまった。ブルネイでしか出来ない貴重な体験の出来た今回の旅は大満足だった。

 

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